スローガン
所信
士魂商才 ~100の絆で未来を切り拓く~
昨年の7月3日、新一万円札が発行されました。
肖像に選定された渋沢栄一翁は日本資本主義の父と称され、日本近代社会の礎を築いた人であると言われております。
東京商工会議所の初代会頭も務められ、生涯500余りの会社設立・育成に関与し、600余りの社会公共事業に携わられました。
100年以上の時が流れ、商いの仕方も大きく変わりました。人としての在り方や考え方も少しずつ変わり、時に道徳心が欠けてしまうことで過去には考えられなかったような事件も増えてきています。このような社会環境の中で、人として正しく在り、商いの才覚を働かせて未来を切り拓いていく事は、何より重要であると考えます。
可児商工会議所青年部(以下、青年部)は、部員の自己研鑽と相互親睦により地域社会へ大きく貢献するという先輩諸兄の熱い想いを引き継いできました。
その歴史と伝統に心から感謝し、時代の変化に適応するために、部員1人1人が学びを深めることが求められます。そのうえで、商い人としての才覚を今以上に発揮し道徳を尊重する人へと成長を重ねることで、部員自身のみならず周りの縁ある人達や地域にも良い効果が波及していくと考えます。
令和7年、昭和100年ともなる今年、100年前の渋沢栄一翁の士魂商才を体現できる青年部とします。
家族や仲間を大切にし、仕事に誇りをもち、成長を求める。そのような仲間が集い、主体的に関わりあうことで絆を形成していく。1人でも多くの部員が、それを実感できる青年部を目指し、1年間、取り組んで参ります。
拡大・会促
コロナ禍を経て、多くの新入部員が加わりました。
昨年度は、その新入部員の支援を主な目的とした会促委員会を組織し、部員間の親交を深める取り組みに注力する事が出来ましたので、今年度もそれを引き継いでいきます。
部員同士が社業におけるビジネスパートナーや、人生における友人として付き合っていける組織文化をつくり、5年後、10年後、青年部を卒業しても深く付き合える土壌をつくります。
青年部は、原則45歳で卒業となります。青年部は、この先3年以内に卒業による大幅な部員減が見込まれますので、継続的に部員を増やす事が必要不可欠です。その為には、地域に青年部を認知していただくことで、活動内容や部員の取り組みに共感を集め、関心をもたれた部員候補者が気軽に活動に参加できる機会を増やす事が重要です。
青年部の各委員会、同地域で活動する他団体とも連携して、多くの青年経済人が参加できるように取り組み、組織の永続的な繁栄を目指します。
1人でも多くの部員が青年部に属する価値を実感し、主体的に関わることで絆が生まれ、部員の拡大とともにその可能性の広がりを感じられる組織づくりを目指して取り組んで参ります。
経営力研鑽
青年部は商工会議所組織の一部であり、商工会議所は事業者を支援するために様々な施策を行っています。
言い換えれば、事業者は商工会議所を事業パートナーとして活用する事で、資金繰りの改善、補助金・助成金の活用、各種専門家の活用や補償制度の充足など、事業経営において様々な恩恵を得られる可能性があります。
社会には様々な業種・業態のビジネスがありますが、その本質としては共通する部分が多いと考えられます。中小企業においては特に経営者の影響力が大きく、経営者は研鑽を重ね成長する事が会社の成長に直結し、関わる人達の幸せに貢献することにつながります。今のような時代だからこそ、自分を高める事に注力し、身近なところから自分の環境を好転させていく考え方が重要です。
青年部は、部員の大半が経営者やそれに近い立場の人間です。私達の成長は、多くの人や地域に影響を与える可能性が大いにあります。部員それぞれが商工会議所を事業パートナーとして十分に活用し、部員間で学びを深め研鑽し合い、商才を発揮し合う。青年部が部員1人1人にとって、社業成長の為に必要である場となることを目指して参ります。
総務広報
数年前から注力しているInstagramでの情報発信は、青年部の活動状況や今後の事業告知を定期的に配信し、外からの認知を高める手段として効果的です。今年度も継続して取り組むことで、より多くの地域の皆様に認知・共感・共有していただけるようにアカウントを育てていきます。部員の人物像や社業に焦点をあてた情報展開や、部員それぞれのWEBコンテンツとも連携することで、青年部に対する理解をより深めていただくことを目指します。
青年部には公式サイトがあります。こちらも掲載情報を最新化し年度を通して内容を整え、Instagramとも相乗効果が生み出せるように整備していきます。
あわせて紙媒体でも情報発信を検討し、各委員会と連携しての事業告知や新入部員の募集案内など、目的に合わせた使い分けをすることで、幅広く認知を広めたいと考えます。
内側の広報としてはSNSを主に利用していますが、特にLINEにはアルバムやノートなどの多数の機能がありますので、活動の記録や必要な発信がもれなく全部員に行き届くようにツールの整備・管理を担います。部員間の情報格差が極力生じることのないように各委員会と連携を深めます。
内外に情報を届ける伝達中核を担い、親会・各種団体・先輩諸兄・地域の皆様にも我々の活動をしっかりとお伝えしていけるように取り組んで参ります。
県連交流
青年部が所属する岐阜県商工会議所青年部連合会は、昨年30周年を迎えました。それもひとえに多くの先輩諸兄が今日まで築きあげられ、多くの関係者様のご支援の賜物であります。おかげ様で、岐阜県内でも多くの部員同士の絆が生まれてきました。
しかしながら、その絆を体感できている部員は限られています。人は人で磨かれるという言葉がありますが、青年部内で親睦を深めるだけに留まらず、連合会へと交流の視野を広げ、青年部活動を通じて得られる出会いの可能性、そこから形成される絆の価値を全部員に感じてほしいと強く思います。
特に今年は岐阜県連活動に注力し、それを支援できる活動を目指して参ります。
第23回岐阜県連大会可児大会
今年は、岐阜県内の6単会が集う県連大会が可児の地で開催されます。6年に一度の貴重な機会を経験できるように、青年部全員で取り組み、多くの先輩諸兄にも参加していただけるよう設えます。
岐阜県内の部員総数は550名を超えており、来賓の皆様、OBの先輩方、関係者の皆様も含めますと1000名以上の人数となります。これだけ大規模の事業をしっかりとつくりあげるためには、青年部が総力をあげ全員で取り組まなければなりません。
その為に、岐阜県連大会実行委員会を設け1人でも多くの部員が運営に関わることができるよう組織し、しっかりと準備を進めていきます。全員で力を合わせて大きな事業に取り組むことで、それを成し遂げた時、たくさんの絆が生まれるのであると確信します。
絆の先に生じる成長や社業発展の可能性を1人でも多くの部員に感じていただけることを信じ、関わられた皆様の記憶に残り次代へ継承できる大会運営ができるよう精一杯取り組んで参ります。
可児夏まつり2025
毎年多くの市民の皆様に参加頂けている夏まつりですが、昨今の猛暑を考慮し、今年は6月に1日開催とするべく準備を進めています。
可児夏まつり2024の後に部員全員にアンケートを実施して何度も協議を重ね、可児商工会議所や可児市をはじめとする関係各所とも意見交換を重ねた結果、今年においては、このような運びとなりました。
既に、可児夏まつり2025実行委員会が立ち上がり、「とにかく笑えれば」をスローガンに掲げ、多くの笑顔あふれる夏まつりが開催できるよう、年初から何度も何度も会議を重ねております。私も含め、部員の多くは可児夏まつりにそれぞれの特別な熱い想いをもち活動を進めておりますが、可児市全体を巻き込んだ大きな伝統行事であるからこそ、うまくいかない事も生じています。それでも部員で力を合わせ、多くの協賛者様や関係者様にもご支援いただき、1人でも多くの市民の皆様に笑顔を届けることが出来るまつりを目指し、ここまで進めてくる事ができました。
開催まで、あと2カ月となりました。時代の変化に応じた持続可能なまつりの在り方、今年の私たちの想いの結晶を、可児夏まつり2025で表現いたします。ぜひ、多くの人に参加いただき、笑顔あふれる1日をお届けできるように精一杯取り組みます。
むすびに
私は45年前に可児市で生まれ、ずっと可児市民として暮らしてきました。
可児夏まつりにも多くの想い出がありますし、可児市で活躍されてきた多くの先輩諸兄や先人の方々がいていただいたからこそ、私達の世代は成長を重ね、今へと至れております。
仕事も家庭も責任世代と呼ばれる私達ですが、それ故に苦労や悩みも多く抱えています。1人でできる事には限りがあります。人が支えあう事で解決でき、さらには同じ世代であるからこそ共通項も多く、自身の成長にも直結しやすいのではないでしょうか。そうした関りの中で絆が生まれ、部員同士がビジネスパートナーや生涯の親友に昇華していくと信じています。
青年部には、人が成長する可能性が多く有ります。1人でも多くの部員がその可能性に気づき、主体的に関わる活気ある組織を目指し、皆で共に歩み、共に成長していきましょう。
1年間、よろしくお願いいたします。
令和7年度 可児商工会議所青年部
会長 齋藤 健太郎